bT 経 営 コ ラ ム
2008/12/6
作成者:税理士 舩 橋 信 治 
経営の税務から相続税まで幅広く解説致します。 
 贈与税は、原則として基礎控除を110万円として、これを超える部分について、財産額に応じて税率(超
過累進税率)が課されます。この特例として、配偶者の老後の生活保障などの目的から設けられた、「贈
与税の配偶者控除の特例制度」、があります。
相続対策  生前贈与 贈与税の配偶者控除
    贈与税の配偶者控除が認められている理由
       @ 夫婦財産の形成は、夫婦の協力によって得られるものであるという考え方が強い。
       A 夫婦間における財産の贈与については、贈与という観念が薄い。
       B 夫婦間の財産の贈与は、生存配偶者の老後の生活保障のため必要である。
適用するための要件
 @ 婚姻期間が20年以上である配偶者であること。
 A 居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭の贈与であること。(増築もOK)
    ※前年以前に適用を受けた者 → 適用なし (同じ相手からは、一生に一度
ポ イ ン ト
1.夫の相続税が数百万円も減る場合もあります。
2.夫の相続税を減らすために妻に2,000万円の贈与をします。
3.痴呆症等になったら贈与が出来ないので早めに対策をとります。
 
 計 算 方 法
控除額  @ 居住用不動産の価額 + 金銭のうち居住用不動産の取得に充てられた部分の金額
       A 2,000万円
       B @とAのいずれか少ない金額が贈与税の課税価格から控除出来ます。
 
例 題
 
 
こたえ (3,000万円+1,000万円−※2,000万円−110万円)×50%−225万円=720万円
     ※3,000万円≧2,000万円 だから 2,000万円を控除する
注意:贈与税の配偶者控除の対象となる財産は、居住用不動産等です。
    別荘はダメです。当然株の贈与や貸しアパートの贈与などもこの特例は使えません。
贈与税の税率
基礎控除後の課税価額 税率%  控除額
2,000,000円以下    10 なし
3,000,000円以下    15  100,000円 
4,000,000円以下    20 250,000円 
6,000,000円以下    30 650,000円 
10,000,000円以下    40  1,250,000円 
10,000,000円超      50 2,250,000円 
ご覧のように1,000万円を超えると税率が50%になります。贈与税は、税率が高いですね。
 私、個人的にはここまで税率が高くなくてもよいのでは・・・と思います。
 
贈与税の配偶者控除は、どのような不動産に適用されるのでしょうか?
 贈与税の配偶者控除の適用が受けられる居住用不動産は、国内にある居住のための土地や借地権
又は家屋に限られます。その点についてもう少し詳しく確認していきましょう。
@基本は、居住用不動産のみが特例を受けられます。
※事業用で賃貸しているアパートやマンションのことです。
 
A店舗兼住宅だったらどうなるの?
 贈与によって取得した土地や家屋が、居住のための部分と事業のための部分に分かれていた場合は
 その居住のための部分が特例の対象になります。
   
 
B次のような敷地のみの贈与も適用対象となります。
  夫が妻へ土地のみを贈与した場合。

贈与税の配偶者控除の適用となります。
 
夫が妻へ土地の一部を贈与した場合(持分贈与)

贈与税の配偶者控除の適用となります。
   
  夫が妻に土地の購入資金を贈与した場合

贈与税の配偶者控除の適用となります。

建物の購入資金でも同じ 

   
  建物の名義は子供
夫と妻は、子供と同居

夫が妻に土地を贈与

贈与税の配偶者控除の適用となります。
B次のような建物のみの贈与も適用対象となります。
   夫が妻へ建物のみを贈与しても贈与税の配偶者控除は適用になります。
   
夫が妻へ建物の持分を贈与しても贈与税の配偶者控除は適用になります。 
 
居住用不動産と居住用不動産以外の財産を取得したらどうなるの?
 配偶者から金銭の贈与を受けた場合に贈与税の配偶者控除の適用を受けることが出来る金額は、そ
の贈与を受けた金額のうち居住用不動産の取得に充てられた部分の金額に限られます。 
 そこで、配偶者から贈与により取得した金銭と、それ以外の金銭(自己資金又は配偶者以外の者から 
贈与により取得した金銭)があるとします。その両方の金銭を使って居住用不動産と居住用不動産以外 
の財産を同時に取得した場合には、どうなるのでしょう?
 その場合には、配偶者から贈与により取得した金銭はまず居住用不動産の取得に充てられたものとし
て、贈与税の配偶者控除額を計算します。・・・納税者有利に考えているんですね。
 
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